非正規雇用者と言われる「派遣社員」にとっては、長期間同じ派遣先に就業できることを望む方が多いと思います。
しかし、労働者派遣法などの改訂により、派遣社員が同一企業内の同一部署で働ける期間は随時変わっていきます。
派遣労働の契約では、基本3ヶ月毎なので、3ヶ月に1回りストラの危機を感じなければなりません。
そのため、心身の安定にもできる限り長期間働ける場所を求めたくなりますよね。
そんな中、私は一時期あえて「短期間」の仕事をしてみました。
そこでわかった「短期派遣のメリット・デメリット」についてご紹介します。
短期派遣のデメリット3つ
実際に、短期派遣で働いた経験から、短期派遣のデメリットを3つご紹介します。
1.経済的な不安
短期派遣とは、長くても6ヶ月くらいの契約を指すため、半年後にまた新しい仕事を探さなければなりません。
そのため、半年間の収入は確保できたとしても、それ以降の収入については未確定となり、心的な不安を感じます。
経済的な安定を求める場合は、避けておく方が良いです。
2.スキルアップは微妙
短期派遣には、一時的な人員補充やプロジェクトに関する増員という場合が多く、すでにあるスキルを活かす点では即戦力となります。
しかし、やるべきことが長期派遣以上に決まってしまっているため、新たなスキルを習得する時間はありません。
そのため、限られた業務の中でもスキルアップをしていきたい方にとっては、短期派遣は向いてないと言えます。
3.福利厚生などが使えない
半年程度の就業の場合、健康保険や厚生年金といった福利厚生の権利を得られない場合があります。
これは、様々な条件によりその都度対応は変わりますので、事前にきちんと把握しておく必要があります。
短期派遣のメリット3つ
先にデメリットをご紹介しましたが、必ずしもデメリットばかりではありません。
短期派遣にもメリットがありますので、ここでは特に私が感じたメリットを3つご紹介します。
1.時給が高い
デメリットにも含まれていますが、短期派遣の求人でよくあるのがプロジェクトによる増員です。
つまり、そのプロジェクトを行うために一時的ではありますが、プロフェッショナルに手伝ってもらいたいというケースです。
業務内容はかなり限られ、さらに即戦力となるスキルを求められます。
そのため、時給も高くなります。
実際に私も、Accessによるデータ構築で業務を自動化したり、Excelでの集計を簡素化するようなプロジェクトに参加しました。
時給はかなり高額で、おそらく派遣社員としては歴代1位の価格でした。
また、短い就業期間だと印象が悪くならないか心配されるかもしれませんが、元から短期と決まっている業務のため、悪い印象にはなりませんでした。
むしろ、専門性の高いスキルを用いて、短期間のプロジェクトで任務を果たしたとアピールポイントになったほどです。
2.モチベーションが保ちやすい
短期派遣は就業期間が決まっているため、先の見通しがつきやすく、仕事をするモチベーションにつながりました。
長期派遣とは違い、手取り足取り教えてもらう事もなく、あまり相手にされないどころか、他部署の方には認識すらされない事もありました。
最初の頃は、辞めたいと感じる時もありましたが、○月までだから、そこまで頑張ろう!と思う事で不思議とモチベーションが継続できました。
私は特に、職場の方とは必要以上に関わりたいとは思っていなかったため、そういった立場は逆にありがたかったです。
自分のやるべきことにがっつり集中し、高い時給をいただく。
そして終わりは目に見えているので、そこまでやり切る!
そう思えたのは、自分でも新しい発見でした。
3.まれに延長になることもある
いくつか短期派遣を経験しましたが、時々契約の延長を受けることがありました。
理由の多くは、もう少し手伝って欲しい仕事があると言われるケースでした。
また、短期契約から長期契約に変更したいという申し入れもありました。
もちろん、当初の期間できっぱり終了することもありますし、基本はそのケースです。
もし仮に延長の申し入れがあったとしても、当初の予定通りの契約期間で終了することは可能です。
それについて、派遣先から責められることはありませんので安心してください。
特に予定がなければ、申し入れを受けてみるのも良いかと思います。
短期派遣を上手に利用するコツ
短期派遣の経験がある私から、最後に短期派遣を上手に利用するコツをお伝えします。
私は短期派遣を利用する時、デメリットはもちろん覚悟の上ですが、ある目的を果たすためと思って挑んでいました。
それは、スキルを定着させるためです。
派遣という仕事で培ったスキルをより定着させるために、短期派遣で集中的にやりました。
そうすることにより、自分に自信がつきます。
集中的に取り組んだ後、さらにその経験を活かして長期派遣へチャレンジしました。
先にもお伝えしましたが、就業期間が短くてもアピール次第では強みにもなります。
また、一定期間長期で働いた後のリフレッシュとして短期派遣をするものオススメです。
終わりがある分、気持ちも少しラクになりますからね。
まとめ
今回は、短期派遣についてご紹介しました。
短期だろうと長期だろうと、共にメリット・デメリットはあります。
長期派遣でも、当初伝えられていた期間よりも前に契約満了されることもあります。
それは派遣社員として働いていれば起こり得ることですので、必ずしも長期派遣が安定しているとは限りません。
もっと言ってしまえば、派遣という雇用形態に安定を求めない方が良いと言えます。
だからと言って、デメリットばかりではありません。
今回ご紹介したメリットもありますので、ご自身のスキルや環境、状況に応じて雇用形態を組み合わせてみてください。
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